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農業機械

井関農機株式会社

農業機械は現代農業の大きな縁の下の力持ち。それら機械を生み出すメーカー企業の仕事内容や想いとは?
今回は、井関農機株式会社 海外営業本部 アジア営業部 菊池夏樹さんにお話を伺いました。

(取材:2015/10/16)


※井関農機 菊池さん(右)とインタビュアーの学生スタッフ(左)

―はじめに、御社について教えてください。
 当社は農業機械総合専業メーカーです。主に農業機械の製造・販売事業を行っております。
 国内だけではなく、海外へも積極的に事業展開を行っており、世界の農業や食を「農業機械」の面から支えている企業です

 当社の強みは、大きく分けて2つあります。
 一つ目は農業機械事業に注力していることです。当社は農業機械総合専業メーカーです。全ての事業が農業と直結します。つまり、農業と共に歩んでいる企業です。農業と真剣に向き合うことにより、農業機械を通して、お客様のニーズに沿った新しい農業のスタイルを農家さんに提案できます。これは当社が農業に専念しているからこその強みですね。
 二つ目は技術開発力です。特許の査定率が2004年~2010年までの7年連続及び2012年・2013年で全産業中第1位となりました。農業機械の進化には、やはり技術が必要です。こうした特許を取得した当社の高い技術を活かした製品の開発・販売を行っております。
 
―御社の中で、菊池さんはどのようなお仕事をされていますか?
 私は入社6年目で、入社後は国内の営業担当をしていました。そして約2年前からアジア営業部で仕事をしています。
 主な営業業務は、各国代理店との交渉、農業に関する情報収集、現地の農業機械市場の把握、現地に適した新製品の紹介・導入です。東京での勤務が中心ですが、2-3ヵ月に一度のペースで担当している東南アジアへ出張し、現地の販売代理店と打合せ、ユーザー訪問等を行っております。

―国内と海外の両方での営業経験をお持ちなのですね!最初に「海外営業本部へ異動」と聞いたとき、どのように思われましたか?
 もともと海外に関わる仕事に携わりたいと考えていたので、希望が通り嬉しかったです。

―実際に海外営業本部のお仕事を始められて、大変だったことはありますか?
 日本の営業方法とは異なる点が多々あることです。
 やはり国内営業と海外営業の大きな違いとしまして、言語が挙げられますが、同じ英語でも地域ごとにアクセントがあり、お互いの意思疎通が上手くいかないことがあります。専門用語も多く、コミュニケーションを円滑に図るために、表現を変えてみたり、一旦持ち帰り調べてから回答したりと工夫や勉強を重ね、語弊がないように心がけています。
 他には、各市場に適した仕様の農機の導入ですね。日本の農機をそのまま持ち込みましても、各国の環境、条件により適さないことがあります。各国の現地の気候、栽培体系、年間作付回数、土質、灌漑施設等のインフラ等日本と環境条件が全く異なるため、其々の条件のあった農機の開発・導入が必要です。そのため、時間をかけてテストを行う等試行錯誤しながら、日本の技術を活かした現地が求める製品を導入しています。

―大変なことも多いと思われますが、どういった時にやりがいを感じますか?
 海外営業においては、新しい市場に新商品を先駆けて紹介・導入していくことに、非常にやりがいを感じています。
 また、当社創業者の考え方のひとつに「農家を過酷な労働から解放したい」という理念があります。現在、農作業を人力・畜力により農家が重労働を強いられている地域がありますが、これらの労働環境に農機を導入することより、各国の農家の過酷な労働条件から開放していきたいと考えております。
 日本はもちろん、世界へ目を向けて、農業に携わる方々を楽にする。「素晴らしい仕事に携わっている」と誇りを持って働いています。

―最後に、農業機械業界に興味を持っている大学生に向けてメッセージをお願いします!
 みなさんは農業にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
 正直に言って「きつい、汚い」といった負のイメージもあると思います。しかし、これらのイメージを農業のスタイルそのものを変えてきた農業機械こそが変えることができると思っております。農業に直結した仕事がしたい方、特に農業の新しい未来を切り開いていきたい方には最適な業界だと思います。

 当社では、研究開発職は理系の方がメインですが、営業職は文系・理系関係なく採用しています。営業職の中には、現場で農業に関する幅広い知識を活かす部署もあれば、企業として財務や人事といった管理部署もあります。当社には個性的な方々が多く、自由な雰囲気があります。農業機械総合専業メーカーで働きたいという方は、ぜひ当社に興味を持っていただければ嬉しいです。



企業情報等

 


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