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「農業界は片想い!?」
【意見交換会】 就農を目指す非農家の大学生×農林水産省 就農・女性課

「農業を仕事にしたい」と考えている学生さんと、「新たに農業を始める方を発掘・応援したい」と考える組織が交流すると何か生まれるかもしれない!
そこで今回は、農業を仕事にしたいと考えている非農家の大学生3名と、農林水産省・就農・女性課(以下、就女課)の皆様との意見交換会を実施しました。そこから見えてきた課題とは…!?
*2回に分けて実施した意見交換会の内容を統合してお届けします。

参加者プロフィール

農林水産省 経営局 就農・女性課
三浦さん・関さん・石川さん・石塚さん

新たに農業を始めたい人の発掘や育成をはじめ、全国農業青年クラブ連絡協議会(4Hクラブ)や農業大学校等の対応、農業女子PJの企画・運営などを所轄する活気ある部署。「将来は農業を仕事にしてもらう」ことを目的に、文系・理系問わず様々な大学へ積極的に出向き講義等もしている。

田中くん 桜美林大学4年生
神奈川県出身。文系大学だが循環型農業や有機農業をテーマにした授業や、所属している農業サークルを通して農業を学ぶ。就活をきっかけに就農を意識し始めたが、農業のこともよくわかっていないため、何から手を付ければいいのか悩んでいる。

石川くん 東京農業大学2年生
埼玉県出身。自然や動物が好き。祖父が農家だが高齢化とともに農地が減っていく現状を見て、自らが農家になる道を志す。消費者に、環境問題や食糧問題、食べている命の重さについて関心を持ってもらえるような農家になりたいと思っている。

外山くん 東京農業大学2年生
静岡県出身。学生団体FaVo代表。実家近くに住む祖父母がミカン農家だった影響で小さい頃から農業に興味を持つが、就農しようと思ったのはごく最近の話。調べるうちに自分には企業的な空気感が合っていると感じ、今は農業法人への就職を考えている。

進行役:大喜多 上智大学2年生
取材担当者。私立文系の女子大生。出版に興味があり、農業にも少し興味があるので「VOICE」制作に携わる。就農の予定はない。というか農業で生計を立てるって専門的知識もない自分ではできないものでは?と考え全く範疇になかった…。

(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」41号/2017年冬号より転載)

意見交換会

取れる情報と、届けたい情報。
…農業界は片想い!?

進行役:
 外山君と石川君はいま大学2年生。就活はまだ先ですが、何か取り組んでいることはありますか?

外山:
 僕は農業法人をはじめ農業経営に関心があります。ただ、まだまだ知識が足りないので、いろいろなところに農業実習へ行ったり、気になるワードをネット検索したり、農家さんが書かれた本や興味のある本を読んだり、イベントへ足を運ぶなどして情報を得ています。
 大学卒業後は農業法人に就職して、そこでずっと勤めるか、独立するか、もしくは、実家の近くに住んでいる祖父母がミカン農家なのですが、「僕の力が必要だ」という状況になれば戻りたいと思っています。家族も大事なので。

石川:
 僕は東京農大へ進学する前の1年間、大学の農場(富士農場)で研修生として農業を学んでいました。入学後は、先生から紹介してもらった農業者の方を訪ねたり、学科のインターンを利用したり、サークル活動で野菜をつくったり、情報収集に長けた友人と農業の話をしたり。友人はとても頼りになる存在です!
 あと、色んな農家さんが来られる授業を受けていたときに「知識が無さすぎる。視野を広げた方が良い。就農する覚悟はあるのか」と言われました。たしかに自然相手の仕事なので不安もありますし、独立就農したら引き返せないと思うので覚悟はいりますよね。

進行役:
 大学2年生(自分と同い年)でそこまで考えて動いてるなんて…すごい!私は農業の知識がほぼなく、むしろ「農業=自給自足」というのイメージで農地があればできるものだと思っていたけど、仕事となるとまた別の話なんですね…。「農業法人」という存在も初めて知ったくらいです。

就女課:
 農業法人は会社として経営をしているので、生産、営業、経理など色んな部門に分かれていることが多く、食品加工や輸出などに取組まれるところもありますよ。農業未経験の人が能力を活かせる分野もあります。

進行役:
 そうなんですね!となると、農業法人に就職したい時も一般的な就活と同じように、大手の就活サイトから見ていけば良いんですかね?

田中:
 いや、そこには農業法人の求人情報はほとんど載ってなかったですよ。僕は最初、一般企業へ就職希望でしたが良い結果にならず、秋頃から「農業もいいんじゃないか」と思い就活サイトで探し始めました。時期的にエントリーが終わっている所もありましたが、そもそも情報がほぼなかったです。その中でも掲載されていた法人さんに興味を持ちエントリーして面談まで進みましたが、結局実りませんでした…。コミュニケーション能力が低く面談でうまく話せないことも原因かと思いますが…。そんなとき、いつもお世話になっている農家さんから「新規就農もいいんじゃないか?」と助言をいただき、その道を考え始めているのですが、何から取りかかればいいのか、どういう風に情報を得たらいいのか、よく分からない状況です。

就女課:
 「新・農業人フェア」ってご存知ですか?

田中:
 いや、知らないですね…。

進行役:
 そのフェアは農水省さんも関わりがあるのですか?

就女課:
 当課の補助事業です。新たに農業を始めたい方と求人活動をされている農業法人や就職を支援している地方自治体などとのマッチングの場として、東京や大阪などで年に数回開催しています。農業版の合同説明会のようなものですね。

外山:
 僕、知っていますよ。運営側でバイトをしたことがあるので(笑)。各社の経営理念や目指しているビジョン、人柄を知ることは重要だと思うので、フェアのように直接お話ができる機会は大事だと思いました。ただ、一般企業の合同説明会に比べると、求人側からのガツガツ感があまりないような気もします。

就女課:
 以前に比べたら随分オープンにはなったのだけど、学生視点だとそういう点がまだまだ足りないということですね。

石川:
 僕も行ったことがありますが、明確な質問があるわけではなかったので自らブースに行って話しかけることに少しためらいがありました。なので、パンフレットが置いてあるコーナーで資料を収集していたのですが、そのときに出展者の方から声をかけてくれたので、それをきっかけにお話ができたのは良かったです。

就女課:
 声かけに効果ありですね。

進行役:
 そもそもそんなイベントをやっていること自体知らなかった…。

就女課:
 フェアのほかに「農業インターンシップ」もありますよ。参加費は無料で、全国約300社の農業法人のもとで1週間から6週間以内での就業体験ができる制度です。

田中:
 色々あるんですね。知らない事だらけなので勉強になります。

就女課:
 ぜひ活用してください!

カギを握るのは、
農業界内外ギャップ問題!?

進行役:
 学生の皆さんは農業を詳しく知る中で印象も変わりましたか?

外山:
 農業は間口は広いけど奥に行くほど深い。特に経営をするのは大変なことなんだなと思いました。農業法人も企業である限り利益を求めるわけなので、生き残るためには一般企業と同じように厳しい世界なんだろうなって。

石川:
 僕は「農業=自営」ってイメージだったので、農業法人の存在を知ったときに間口が広がった感じがしました。いきなり自営の新規就農は厳しいけど、法人就職など独立までのステップがいろいろあるんだなって。農業に片足を突っ込めばそういうことも知ることができるけど、多くの人はそもそも農業を知らないから「無理」って考えがちなのかなと思います。僕はよく弟に農業を勧めるのですが、「虫嫌いだし絶対無理」って言うんです。でも、そういう時に、一般的な価値観とのギャップにも気づかされます。

就女課:
 というのは?

石川:
 弟もそうですが、農業の道に進んでいない友達と話をするとかみ合わないことがあるんです。どっちが良い悪いという話ではなく、農産物を買うのは消費者なので、消費者目線を忘れないためにも農業を知らない人と話をして価値観がズレないようにしていくのは大事だなと思います。

進行役:
 価値観のずれは確かにありそうですね。フェアやインターンシップの写真にしても、カットが農作業ばかりで「THE・農業」って感じがします。ただ、今回の意見交換会を通して、最近の農業は生産だけでなく、営業や経理、加工などいろんな働き方もあることを知ったので、そういうカットも入れても良いのかなと思いました。なんというか、もっとキラキラ感を出すような…。

石川:
 それこそ、インスタ映えも必要かも。

外山:
 だけど、農業をきれいに見せすぎている感じもある。もっと泥臭さをアピールしてもいいんじゃない?「今日も良いもの作るため土にまみれるぜ!」的な。

就女課:
 もしかして、どっちつかずになってる!?それなら、「農業やりたい人」用にディープなものと、「まずは農業という世界を知ってもらう」用にライトなものの、2パターンを作るのもありかもしれないですね。参考にします!

 
(左)1回目(11/20) (右)2回目(12/8)


意見交換会を終えて (進行役の感想)

 まず、同じ学年の大学生(外山君と石川君)が将来についてこんなにしっかり考えていることに刺激を受けました。彼らならどこの企業でもやっていけるんだろうな…と思ったくらいです。そして、農業は意外と間口が広い!そのことをもっと多くの人に知ってもらうためには、きちんと情報が届くよう発信の仕方を工夫することが重要なのだと思いました。「片想い」から「両想い」になるために、出来ることは沢山ありそうです!




※記載情報は取材当時のものです。
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